リリパのこと01
その昔、10代の頃にROVOのライブをほんの少しだけ観た事がある。
phatを観に行ったライブがたまたまROVOのイベントだった。当時私はROVOの事を知らなかった。
新宿のビルの上、階段の壁にいっぱいの落書き。その中に小さくサイレントポエツと書かれていた。
新宿は通学途中で、買い物したりお茶したりしてたけど、歌舞伎町に近づいたのはこれが初めてだったと思う。当時やっていたバンドメンバー大人数名と一緒だったとはいえ、行き交う人々の感じが独特で少し怖かった。
ライブは既に始まっていて、ラウンジは落ち着いた雰囲気だった。なんとなく一安心、というか、一旦和やかな気持ちになったと記憶している。
でも一度会場の扉を開けたら、凄い熱気!
びっくりしたけれど後退する間もなく後ろからぐいぐいと押されて中まで入ってしまった。
会場はギチギチで、沢山の黒髪の頭がアリの大群のようにわさわさと動いていた。
スポットライトの下では怖そうな大人達が密集して演奏している。真ん中らへんで金髪ぽい人が頭を垂れたままゆらゆらしている(誰だったんだろう)両サイド奥では屈強な人たちがドラムをめちゃくちゃ叩いている。バンドの醸し出すオーラが尖りまくっている。音も尖っている。ビシッビシッと音が飛んでくる。何の音かよくわからないけど凄い。ビルは揺れていた。本当に揺れていた!
そんなこんなであまり長くその場にはいられなかったのだけど、とにかく強烈に覚えている。
タフじゃない自分が悔やまれた。
その後、度々フジロックとか色んな場所でROVOを観るようになって、ROVOの方々の他のライブも観るようになっていた。
勝井さんの事も誰かとセッションしている姿を度々観ていた。
中でもDRAMATICSは特別だった。
勝井さんの音は、自在に形を変える生き物のようだと思っていた。
MONOKUROのレコーディングを始めた頃、私はROVOのライブ録音係をしていた。
しっかりと裾を広げて大地に空に根差していくような世界観の素晴らしさに毎回感動していた。
勝井さんの音は野音の空に打ち上がるようだった。
録音中、なんとなく勝井さんの演奏をお手本にしている部分があったように思う。
だから、対バンは誰にお願いする?となった時、勝井さん、と、するっと思ったのでした。
リリパ延期の日に、勝井さんと二人で録音できた事は素晴らしい経験でした。
現在その音源をプレス中。
「CENOTE」というタイトルです。2/12のMONOKUROリリパの日に発売しますよー。
何のリリースパーティーかよくわからなくなってくるけど、全然OKです!
私のLIVEはしっかりMONOKURO。
よろしくどうぞー!
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